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イラン人のアーティスト ケイティ(ケイティー)・キアニュッシュ(Katy Kianush)のオフィーリア。
彼女は1979年のロンドンで、「工芸と写真展」でも英王室のケント公爵から表彰を受けています。1999年にはデーラー・ラウニー国際賞も受賞。2005年には英国のウェセックスアーティスト展で最優秀賞も受賞。
彼女はアクリル画や水彩画のきれいな色彩で、中国やペルシャ、そして日本などの東洋的な風景や民族を描いている一人。イスラエルのレベンコ・レナとまた一味違うよね。
とくに彼女が大切にしているのは「思い」みたい。肖像画や人物を描くときには、その人物像の起源や成り立ち、そして思いを思索して描いているらしいですよ。変身抄 レベンコ・レナ
オフィーリアに描かれているのは、ポピーとアネモネ?そしてユリか水仙、そして右はアイリスだろうか。そして蓮と睡蓮。青い花はシモツケソウにもみえるんだけど、普通白ですよね。そして大木はシェイクスピアのハムレットからやっぱ、柳。
花冠には雛菊も見える。シェイクスピアやミレイのオフィーリアと少々違うのは、やっぱり東洋的を意識した花。蓮、睡蓮だもん。
でも、本当に花に疎くてすいません。蓮と睡蓮の違いは
「絵手鑑の内蓮池に蛙図-蓮と睡蓮」
もう一人、アニー・オヴェンデン(アニー・オーヴェンデン)。グレアム・オヴェンデン(グレアム・オーヴェンデン)の奥さん?・・・のようだ。ルイス・キャロルのように、グレアム・オーヴェンデンは少女を描き、写すという人で、「新ロマン主義」の血を引く一人。
田園主義者 (Ruralists) で、児童むけの文学や絵本に多い描き方。しかもアニー・オーヴェンデンは「普通の子」をオフィーリアに仕立てた。ご主人のグレアム・オーヴェンデンの「オフィーリア」は色彩がとても気が狂うほどに鮮やか。
ケイティの挿絵も児童向けだけれど、アニー・オーヴェンデンらは「田園主義者」というだけあって、ノスタルジックでフォークロア調。
どちらも狂気というほどの気狂いには見えないけれどメランコリーな作品で、夫婦というだけあって、同じ時期に描き出したのでしょうか?
シェイクスピアのハムレット、オフィーリア関連記事
新オフィーリア(モダンヌ・オフィーリア)はオフィーリア ここはおすすめ
ハムレット、 ここがおすすめ
この二記事は常に本質への言及がなされている。またオフィーリア、ハムレットの肖像画も絶対的に楽しめる。この2記事でハムレットの世界が理解できると思う。
さて「オフィーリア」の記事の続編が2記事予定されているようで、今日、なぜか予告編のような記事上がってた。
「Shakespeare's Ophelia」
ここから、ものすごいオフィーリアの肖像画にリンクしている。
ラファエル前派、アカディミック、耽美主義のオフィーリアミレイ 「オフィーリア」の音楽
ミレイ「オフィーリア」からインスピレーションを得た19世紀のロマン主義を代表するベルリオーズ、現代音楽のポール・バーネルの記事。掲載のオフィーリアはジョセフ・ステラ、ジャレッド・ジョスリン。
オフィーリア 水の精、花の女神
この記事は世紀末の耽美主義、オフェリア幻想までにも言及している。オフィーリアはアーサー・プリンス・スペア、アンリ・ジェルベクスの作品。このアーサー・プリンス・スペアの作品、かなり大きい画像でみると、ものすごくいい。しかもフローラの雰囲気を持っているオフィーリアだよ。
モダンヌ・オフィーリア ランボーのオフェリア
天才詩人ランボーの「オフェリア」とともに、マーガレット・マクドナルド、フランセス・マックネイアの「オフィーリア」を掲載。
ざっと読ませていただいた記事で共通なのは「自立できなかった女性像」だったというわけ。安心した。日本はミレイのオフィーリアファンが多いけれど、あれはゾッとする。「狂ひ女 オフィーリア」
オフィーリアに言及していないユイスマンの「さかしま」、プルーストの「失われた時を求めて」、そしてオフィーリアに言及している漱石の「草枕」、小林秀雄の「おふぇりあ遺文」、ジョン・ラスキンの「ごまとゆり」、ミレイの「オフィーリア」に及んで、オフィーリアの人物を揶揄。
日本人はオフィーリアをどこか愛に献身的女性だと勘違いをしいている傾向が多いと思う。だからこそ見た目が幻想的なミレイの作品を好む。こうしたオフィーリア擁護の記事が多いと思ったところ、今回紹介したリンク先の記事は、みなシビアな一言をそえている。全文シビアな記事が約1名!(笑)
ケイティの挿絵の本
「Closed Circuit:」(The Poetry of Shadab Vajdi) 挿絵
「Firefly and the Moon」 これは日本の神話
「As Long as the Moon Shall Rise」
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